胸部レントゲン検査
咳、たん、息切れ、発熱などの症状がある場合に、診断のために行います。
撮影後ただちに結果をご説明します。
- 診断および所見を確認することが可能な疾患
- 肺炎、胸膜炎(胸水)、肺がん、気胸、気管支拡張症、心不全、サルコイドーシス、肺非結核性抗酸菌症など
呼吸機能検査
咳、たん、息切れ、階段、坂道での呼吸苦などの症状がある場合に、診断のために行います。喫煙者、喫煙歴のある方には肺年齢の測定も可能です。
- 肺気量分画
- 肺活量を測定します。間質性肺炎、肺線維症では肺活量が低下します。
- フローボリューム曲線
- 1秒量(勢いよく吐く力)を測定します。
気管支ぜんそく、COPD(慢性閉塞性肺疾患)では、1秒量が低下します。COPDの診断に必須の検査です。
呼気一酸化窒素濃度測定検査
呼気(吐いた息)中のガス成分である一酸化窒素を測定します。
一酸化窒素はアレルギーによる炎症で数値があがるため喘息の診断、治療効果の判定に有用です。
呼気一酸化炭素濃度測定検査
呼気中の一酸化炭素を測定します。現在喫煙中の方では数値が高くなります。禁煙外来で禁煙が継続できているかを確認します。
血液検査
- アレルギー検査:ぜんそくや花粉症、食物アレルギーの原因となる様々なアレルゲンに対するIgE抗体の量をみる検査です。IgE抗体の全体量を見ることもできます。
- T-SPOT検査:結核菌感染を確認する血液検査です。古い感染でも陽性になることがあります。
- 抗MAC抗体:非結核性抗酸菌症のうち最も頻度の高いアビウム菌に対する抗体検査です。
- KL-6、Sp-D:間質性肺炎(肺線維症)の診断、経過観察に用いる検査です。
- 腫瘍マーカー:肺がんの診断、経過観察に用いる検査です。マーカーが高値であっても必ずガンがあるとは限りません。肺がんの診断にはがん細胞の検出が必要です。
- β-Dグルカン:肺の真菌(カビ)症の診断に用います。AIDSのニューモシスチス肺炎でも高値になります。
喀痰検査
- 抗酸菌検査:肺結核、非結核性抗酸菌症の診断のために行います。塗抹検査(顕微鏡で菌がいるかを確認)、培養検査(菌が育ってくるかを確認)、PCR検査(菌の遺伝子を確認)があります。
- 一般細菌検査:肺炎、気管支炎、細気管支炎、気管支拡張症などで炎症を起こしている原因菌を突き止める検査です。塗抹と培養があります。菌が検出された場合には、薬の効きをチェックします。
- 細胞診検査:たんの中の細胞を調べる検査です。肺がんの診断、ぜんそくの炎症細胞をみることができます。